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2017年05月10日

ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係1 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))

ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係1 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))

PRノベル時代はライトノベル、時代小説を読めるオンライン小説サイト/ケータイ小説サイトです。息抜きに軽く読める小説がたくさんありますよ

(冒頭部抜粋)

 ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係1

                         大滝七夕

 第一章

「二人を消したか?」
「へい。崖から車ごと落としました。少なく見積もっても十メートルの高さがありましたから、まず助かりますまい」
「そうか。よくやった……」
 グレーの和服をまとった角刈りの老人がねぎらいの言葉をかけると、フランケンシュタインに似た風貌の黒服姿の巨漢が畳に額をこすりつけて平伏した。
 老人は高級葉巻を口から離して手に持つと、掃き出し窓の向こうに広がる和風庭園を眺めた。大きな仕事を終えて、ほっと一息ついているという風情である。既に日は落ち、庭は闇に包まれており、灯篭がぼんやりとした赤い輝きを放っている。血のような赤。あの不動産王と呼ばれた強欲ジジイも血まみれになったんだろうなと老人はほくそ笑んだ。
「古鉄若頭」
 不意に別の男が口を開いた。この十八畳の和室には、今、三人の男しかいない。老人と巨漢。それから、如何にも女形という風情の細身の体つきをした若者だ。
 今、言葉を発したのは、この若者である。若頭という言葉からも分かるようにこの三人は、堅気の人間ではない。
 古鉄若頭と呼ばれた巨漢――成金組若頭古鉄裕也が、
「侠元先生。何でしょう?」
 と、改まった様子で若者に体を向ける。若頭と言えば、ヤクザ組織では第二位の序列。組長以外の人間に気を使う必要などないはずなのに、古鉄若頭は、一回りも年下の若者に腰を低くして応じている。
「二人とも同時に死んだのだろうな?」
「同時に死んだというのは?」
「まず、宅本健一が死亡した後、時間を置いて妻である宅本春子が死んだというような経過を辿っていないかということだよ」
 侠元先生と呼ばれた若者は、古鉄若頭をじろりと睨み付ける。
「へえ……。それは、多分、大丈夫と思いますが……」
 古鉄若頭は、頭を掻きながら目線を下げる。今、古鉄若頭の目は、侠元先生のスーツの左衿を捉えていた。金色に輝く丸いバッチ――弁護士バッチがそこにある。
 そう侠元先生こと侠元保志は、暴力団成金組の顧問弁護士を務めているのだ。成金組は組長である成金譲治を頂点に十人程度の少数精鋭で回している小さな組織である。それでいて、不動産関係のシノギをメインに手掛け、他人の名義を使うなどして、いくつもの不動産を所有している。年間の収益は数十億にも達するとされており、小さいながらもかなりの資金力を有する組織である。
「多分とはなんだ。多分とは」
「へえ……?」
 古鉄若頭が巨体を縮めて、丸刈りの頭を掻きながら、上目遣いに侠元先生を見る。まるで教師に叱られている中学生のようである。
「古鉄」
 老人――成金組組長成金譲治が紫煙を上に吐きながら、口を開く。
「はっ。なんでしょう」
 古鉄若頭が成金組長に体を向けて、さらに畏まる。
「ちゃんと説明しろ。重要なことだぞ」
「重要なことですか?」
「バカ野郎!分からねえのか?」
 成金組長の雷声に、古鉄若頭が首をすくめる。
「すいません……。法律のことはどうも疎くて……」
「それでよく、成金組の若頭をやっていられるものだな。宅建の勉強くらいしろ」
「へい。今、勉強しているところで……」
「それなら、権利関係相続の分野を勉強しただろう?」
「へえ……。まだうろ覚えで……」
 古鉄若頭が慌てて、スーツの内ポケットから電子書籍リーダーを取り出した。普段はヤクザのシノギの合間に、電子書籍で宅建の勉強をしているのだ。
「相続は、何によって開始されるんだ?」
「へい……。相続は……」





ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係1 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))



宅建士資格を有するプロ小説家が執筆。ラブコメ風ライトノベル小説を読む感覚で、宅建士試験の勉強ができてしまう画期的なテキストが登場!楽しく学んで楽々合格しよう!


●ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキストとは?

本書は、宅建士(宅地建物取引士)資格試験の基本テキストです。

一般的な資格スクールのテキストとは違い、全文が小説形式で記されています。ライトノベル小説を読む感覚で、宅建士試験の勉強ができてしまうという画期的なテキストです。

入門書ではありません。宅建士試験で問われる項目はすべて網羅しており、一部は、司法書士試験、不動産鑑定士試験レベルの内容も含んでいます。
シリーズを全巻読破すれば、宅建士試験に楽々合格できるレベルの知識が身に付きます。
初めて宅建の勉強をする方はもちろんのこと、一通り勉強した中上級者の方が、試験内容をサラッと再確認するのにも役立ちます。

通勤時間や待機時間に、資格スクールのテキストをめくっても、集中できなくて、内容が頭に入ってこない。という悩みを抱えている方も多いと思います。
でも、ライトノベル小説ならすんなりと読めるのでは?

既にお持ちの資格スクールのテキストや過去問と併用してお読みいただくことで、より一層、内容を理解することができますよ。


●あらすじ

 宅本建太郎は、元アイドルで恋人の司法書士桜咲胡桃が経営する司法書士事務所で補助者として働いていた。
 ひょんなことから、伯父で不動産王と呼ばれた宅本健一の莫大な遺産を受け継ぐことになり、健一が経営していた、不動産会社宅本・オーガナイゼーションの会長兼社長の座に就いてしまう。

 宅建士試験すら合格していないのに、巨大企業の舵取りを担うことになった建太郎は、胡桃や、美人秘書の杏咲琴美ら、美女、美少女たちのアドバイスを得ながら、宅建士や不動産会社の経営について学んでゆくラブコメストーリー?

・主な登場人物

宅本建太郎
桜咲司法書士事務所補助者。宅建資格の勉強中。ひょんなことから伯父不動産王 宅本健一の莫大な遺産を相続することになる。『株式会社 宅本・オーガナイゼーション』の二代目会長兼社長に就任。

桜咲胡桃
宅建士。司法書士。桜咲司法書士事務所所長。宅本建太郎の上司にして恋人。元アイドルで可愛い顔立ちに、小柄ながらもB90 W60 H86と素晴らしいボディの持ち主。

杏咲琴美
宅建士。『株式会社 宅本・オーガナイゼーション』の社員。大人の女性の魅力にあふれている美人秘書。後に宅本建太郎の専属秘書になる。

不動産王 宅本健一
『株式会社 宅本・オーガナイゼーション』の初代会長兼社長。父親から受け継いだ不動産業を発展させ、多数の不動産を保有し、その資産の総額は数千億円にも達すると言われている。政界にも進出し、一時は都知事に選ばれるかというところまで行ったが、失言のオンパレードが災いして、都知事の座を逃した。暴力団の陰謀により殺害されてしまう。


●法改正対応表
このテキストは以下の法改正に対応しています。
民法:平成二八年六月七日法律第七一号
不動産登記法:平成二八年五月二七日法律第五一号
公職選挙法:平成二八年一二月二日法律第九四号
商法:平成二六年六月二七日法律第九一号
仮登記担保契約に関する法律:平成一六年一二月三日法律第一五二号


●著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
大滝 七夕
法学部在学中に行政書士、宅建等の資格を取得し、卒業後は、行政書士事務所、法律事務所等に勤務する傍ら、法律雑誌の記事や小説を執筆し、作家デビュー。法律知識と実務経験をもとにしたリーガルサスペンスを中心に、ファンタジーや武侠小説などを執筆している。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

posted by 大滝七夕 at 21:15| 今日の小説

2017年05月04日

女子大生レイプ事件 即独新米弁護士の事件簿4 (弁護士の事件簿ノベルズ(web限定版))

女子大生レイプ事件 即独新米弁護士の事件簿4 (弁護士の事件簿ノベルズ(web限定版))

PRノベル時代はライトノベル、時代小説を読めるオンライン小説サイト/ケータイ小説サイトです。息抜きに軽く読める小説がたくさんありますよ

(冒頭部抜粋)

 女子大生レイプ事件 即独新米弁護士の事件簿4

                  大滝七夕             

 1、オシドリ夫婦の離婚

 あれほど仲の良かったオシドリ夫婦がこんな状態になるとは、誰が予想できただろう。
 三組に一組は離婚すると言われている時代で、離婚は特段珍しくないとはいえ、オシドリ夫婦の離婚となれば話は別だ。
 三文純一は、お互いににらみ合う男女に挟まれて、深い溜息を洩らした。普段は、研ぎ澄まされたナイフを思わせるように鋭い眼差しも、この時ばかりは、眉と共に垂れ下がっていた。
「アキちゃんの不倫が原因で別れるのよ!マンションを出ていくべきなのは、アキちゃんの方でしょ!」
 女にアキちゃんと呼ばれた男は、黙然として腕を組むばかりである。
 輪郭はやや角ばっているが切りそろえた清潔感のあるショートカットの髪型。きちんとした半袖の白ワイシャツに紺のスラックスを着た若い男だ。お堅い仕事をしているという雰囲気を醸し出している。事実、男の仕事は市役所の正規職員、つまり公務員である。
 一方の女の方も、若さからくる華やかさはあるものの派手すぎる格好はしておらず、どちらかと言うと地味な女性である。ショートカットの黒髪に、色白の細面の顔立ち。スリムな体つきで、小奇麗なワンピース姿からして、到底、一児の母親には見えない。
「これから、私は一人で理亜ちゃんのことを育てていかなければならないの!残債を残したまま、新たにマンションを買ったり、借りる余裕なんてあるわけないでしょ!私はただの保育士で、アキちゃんよりもずっと給料が安いの!理亜ちゃんのことだけで精いっぱいなのよ!アキちゃんは、他所の女に毎月十万も支払う余裕があるんだから、マンションのローンを払い続ける余裕だってあるんでしょ!」
 女は一気に言ってのけると頬を膨らませてそっぽを向いてしまった。
 ここは、三文&大浪合同事務所の窓際に面した面談スペース。円テーブルを囲む三人の背後からは、眩しい日差しが注いでおり、円テーブルに置かれた三つの紅茶のカップを照らし出している。カップの中の紅茶が太陽の光を反射してきらめく。三つのカップは満杯で全く減らないままに、既に湯気が立たなくなっていた。
 純一の手元に置いた法律用箋の一番上には、『桜川明夫・千奈美夫妻離婚事件』と刻まれていた。続けて、『マンションをどうするか?』と書かれているだけで、後は、無意味な、『……』がいくつもあるだけだった。
 話し合いは一向に進んでいないのだ。
 三人の間に、重苦しい沈黙が漂った。事務所の中には、無機質なエアコンの音が流れるばかり。他に物音はなく、人の気配もない。
 それもそうで、今日は日曜日。本来ならば、事務所もお休みなのだが、平日は仕事が忙しくて時間が取れないという明夫、千奈美夫妻の相談に乗るために、特別に事務所を開けたのだ。
 純一もスーツではなく、Tシャツにハーフパンツというラフな格好をしている。どう見ても、弁護士には見えないだろう。
 重苦しい空気をギュッと押しのけようとするように、純一は、しどろもどろに身を乗り出した。
「つまり……、その……、千奈美さんの要望としては、明夫が出て行った後で、マンションには、千奈美さんと娘の理亜ちゃんが住み続けるということでいいのかな?」
「そうよ!それしか方法はないでしょ!私は、理亜ちゃんを守り育てていかなければならないの!不倫している暇なんてないのよ!」
 千奈美は、阿修羅のような表情で、純一をじろりと見やる。その眼差しの鋭さに、純一はひるんだ。
 普段はおっとりとしている千奈美がこんな顔をするとは思わなかった。
「ローンは……?」
「私とアキちゃんが半分半分ということになっているの!だから、半分はこれまで通り、払い続けてもらうわ!」
「それじゃあ、俺の住む家が無くなる……」
 不意に、アキちゃんこと明夫が口を開いた。弱弱しいボソッとしたつぶやきだった。
「あの女の家に転がり込めばいいでしょ!」
「そうはいかない……。不倫じゃないんだ……」






女子大生レイプ事件 即独新米弁護士の事件簿4 (弁護士の事件簿ノベルズ(web限定版))



 金なし、コネなし、実務経験なし。だけど熱意だけは誰にも負けない!中国拳法を得意とする即独新米弁護士三文純一がレイプ被害者と加害者を食い物にする悪徳弁護士、NPO法人と対決!

 三文純一は、学生時代の彼女で行政書士、社会保険労務士として成功している大浪里奈の下で働く新米弁護士である。
 純一の所に、学生時代の同期生でオシドリ夫婦の桜川明夫・千奈美夫妻が離婚の相談を持ち込む。夫妻には、一人娘もおり、結婚生活は順風のように見えたが、明夫が見ず知らずの女に毎月多額の金を支払っているのだ。純一は、明夫に事情を問いただすも、彼は黙したまま、話そうとしない。
 そんな最中、学生時代のレイプ事件に関して被害者の女から慰謝料を求められているという会社員立華良樹が相談を持ち込んでくる。立華は上場企業に勤める真面目なサラリーマン。話を聞くとレイプ事件とは無関係で、名前の似ている別人と間違われている――つまり、冤罪だという。
 純一も、彼らの事件を解決するために動き回る中、痴漢冤罪で警察に逮捕される事態に。
 事件の背後には、レイプ被害者と加害者を食い物にする悪徳NPO法人と悪徳弁護士の陰謀が渦巻いているらしく……。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
大滝 七夕
法学部在学中に行政書士、宅建等の資格を取得し、卒業後は、行政書士事務所、法律事務所等に勤務する傍ら、法律雑誌の記事や小説を執筆し、作家デビュー。法律知識と実務経験をもとにしたリーガルサスペンスを中心に、ファンタジーや武侠小説などを執筆している。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

「大滝七夕って何者?」と興味を持ってくださった方は、先ず、こちらのシリーズをご覧ください。



バイト補助者からの成り上がり 実録行政書士開業十年

 平成十五年の行政書士試験合格後、大学卒業と共に行政書士補助者となるも二か月で失業。
 人生で最もどん底の時期を生き抜き、人脈、資金、営業経験ゼロの状態から弁護士と行政書士の合同事務所を設立し、現在、十周年を過ぎた私の開業初期の実体験を記した手記。

 私の趣味と特技は小説の執筆です。学生時代は、非モテの引き籠り体質で友達が全くいませんでした。
 はっきり言って士業には全く向いていない人間です。
 おまけに、開業した時は失業状態で、資金はゼロ。行政書士会に払う登録手数料や入会金を支払うお金もありませんでした。
 何の計画もなく、見切り発車したにもかかわらず、行政書士として十年以上生き抜き、一千万以上の売上を上げている理由は、私だけの独自の営業手法『チラシ小説』にあります。
 その秘密をほんのちょっと公開しています。
 行政書士の方だけでなく、弁護士、司法書士、税理士、社会保険労務士等の他士業でも使える方法です。興味がある方は参考にしてください。

※この小説は行政書士等士業の開業テクニックを披露する事に主眼をおいたものではありません。私のプロフィールを少し詳細に紹介している私小説に過ぎないことをご承知おきください。


現在大滝七夕名義で公開している小説一覧(今後も続々増えます!お楽しみに♪)

楽々合格国家資格試験シリーズ
ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係1
ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係2
ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係3

行政書士の事件簿シリーズ
年収一千万の行政書士補助者
地下アイドル殺害事件 一億稼ぐ行政書士の事件簿1
JKリフレ殺人事件 特別中編 一億稼ぐ行政書士の事件簿2
民泊ビジネスの闇 一億稼ぐ行政書士の事件簿3

弁護士の事件簿シリーズ
遺産はアンティークコインにぶち込め? 即独新米弁護士の事件簿1
障害年金の不正受給 即独新米弁護士の事件簿2
第二のパナマ文書 十億稼ぐヤメ検闇弁護士の事件簿1
藁の上からの養子 即独新米弁護士の事件簿3
女子大生レイプ事件 即独新米弁護士の事件簿4

女子大消費生活センターの事件簿シリーズ
ドロップシッピングの甘い罠 女子大消費生活センターの事件簿1
コンビニに二十万円をだまし取られた件について 女子大消費生活センターの事件簿2

大滝七夕私小説
バイト補助者からの成り上がり 実録行政書士開業十年
食える行政書士になりたければネットも営業もやめよう 実録行政書士開業十年2
食える行政書士だけが知っている孫子の兵法の読み方1 実録行政書士開業十年3
食える行政書士だけが知っている孫子の兵法の読み方2 実録行政書士開業十年4
食える行政書士だけが知っている孫子の兵法の読み方3 実録行政書士開業十年5

和風ファンタジー小説
火車組顛末記
天下三剣
必中飛刀の鷹幸
僕はさすらいの十手持ち
よろず暗殺仕ります!暗殺屋(アサシンヤ)疾風忍

中華ファンタジー小説
偽宦官になって紫禁城でハーレム生活
武侠小説 襄陽城の蘭陵王
武侠小説 紅面剣侠
武侠小説 刀伊の入寇
武侠小説 東京開封府天狗伝説
武侠小説 チンギス・ハーンの秘伝書
武侠小説 劈風魔神剣伝説

リーガルファンタジー小説
遺言執行士のお仕事
エンジェルハート法律事務所
被告人は勇者様 弁護士ビアンカ・グリシャムの事件簿

その他
文才のない彼女を200万部のミリオンセラー作家にする方法

posted by 大滝七夕 at 22:17| 今日の小説

2017年04月26日

藁の上からの養子 即独新米弁護士の事件簿3 (弁護士の事件簿ノベルズ(web限定版))

藁の上からの養子 即独新米弁護士の事件簿3 (弁護士の事件簿ノベルズ(web限定版))

PRノベル時代はライトノベル、時代小説を読めるオンライン小説サイト/ケータイ小説サイトです。息抜きに軽く読める小説がたくさんありますよ

(冒頭部抜粋)

 藁の上からの養子 即独新米弁護士の事件簿3

                            大滝七夕

 序

 コチコチに固めたオールバックの髪に虎を思わせる鋭い眼差しをした精悍な男だった。
 何かのスポーツで相当に鍛えたらしく、長身で筋骨隆々とした体つきをしている。年齢は四十台前後だろう。
 高級な黒スーツで身を固め、ネクタイは血のような赤。左衿に少し色あせた金色の弁護士バッチが鈍く輝いている。
 その堂々たるいでたちの弁護士がテーブルを挟んで向かい側のソファに縮こまるようにして座る、太りぎみで少し頭の薄くなった冴えない中年の男をじろりと睨み付けていた。
 皺だらけのチェックの長袖シャツに、穿き古したジーパン姿だった。ジーパンはきつくなってきたのかパンパンに膨れていた。
 終始おろおろとした様子で、弁護士がわずかに顎を動かすだけでも、ビクッと震える始末。
「払えないというのか?」
 弁護士が底光りする眼差しで中年の男を睨みながら、ドスの利いた声を放った。
「す、すいません……」
 中年の男が背中をゾクッと震わせながら視線をテーブルに落とした。
 弁護士バッチが付いていなければ、ヤクザが中年の男を恐喝しているように見えただろう。
 ここは、こぢんまりとしているが弁護士事務所である。
 壁に作りつけになっている本棚には弁護士事務所のスタンダートと言ってよい法律書や判例集がずらりと並べられていたし、部屋の中心には黒い本革のソファの応接セットが鎮座する。部屋の奥、すりガラスの窓に面した位置には、プレシデントデスクのセットがある。
 入り口の扉にはめ込まれた小さなすりガラスには、『富徳彰大法律事務所』の文字が刻まれていた。
 弁護士――富徳彰大と中年の男以外の人間はいない。つまり、この事務所は、富徳彰大の一人事務所なのだ。
「もっと節約すれば金を捻出できるんじゃないのか?そんなパンパンに膨れた腹をしやがって、カロリーの取りすぎだろう?」
 富徳の口から弁護士らしからぬ言葉が出てくる。中年の男に顧問弁護士が付いていれば、今の言葉を取り消して謝罪するように求めただろう。だが、中年の男にはそんな余裕はない。
「い、いいえ……。そんなに食べているつもりはないのですが……、食費はもうぎりぎりまで切り詰めていますし……近頃は酒も飲んでいません……」
「節約が限界なら、給料を上げてもらえ」
「そりゃもう……。めいいっぱい残業していますし……。これ以上稼ぐのは……無理です……」
「違げえよ。昇進させてもらえと言っているんだ。お前の叔父さんの会社だろう?」
「は、はい……。確かに、わ、私の叔父が経営している会社ですが……。昇進させてくれなどと頼めません」
「お前は叔父さんの会社で何をやっているんだ?」
「現場の仕事だけです……」
「営業の仕事はやっていないのか?新規に取引先を開拓するような仕事は?」
「それは、専務の役目ですから……」
「専務ねえ……。お前よりも十歳も年下で、しかも若い女の子なんだってな?」
「は、はい……」
「はい、じゃねえよ!」
 富徳がテーブルを拳でガツンと打った。テーブルの中央にあるガラスの灰皿がガタっと揺れた。
「す、すいません!」
 中年の男が首を竦めてますます縮こまった。
「月本クリーンサービスの専務、月本奈々子。年齢は二十五歳だってな?」
「そ、そうです」
「で、お前の地位は?」
「清掃現場作業チームのリーダーです」
「リーダーって言うのは、何人いるんだ?」
「清掃現場に一人ずつです」
「リーダーって言うのは、一応社員なんだな?」
「そ、そうです。バイトの作業員を取りまとめる役です」
「要するにバイト君と一緒に汗水たらして掃除している、社員の中でも一番の下っ端というわけだ?」
「そ、そうです」
「月本クリーンサービスの社長は月本真也だな」
「そ、そうです」
「お前の名前は何だっけ?」






藁の上からの養子 即独新米弁護士の事件簿3 (弁護士の事件簿ノベルズ(web限定版))



 金なし、コネなし、実務経験なし。だけど熱意だけは誰にも負けない!即独新米弁護士三文純一に最大のライバルが現れる!後継者問題を機に会社乗っ取りを企む悪徳弁護士と法と中国拳法で対決!


 新米弁護士三文純一の顧問先の清掃会社社長月本真也が死去し、社長の一人娘で専務の月本奈々子が後継者に選ばれた。会社承継と相続手続きは難なく進むと思われたが、奈々子の従兄月本真司がベテランの弁護士富徳彰大をたてて、異議を唱える。
 古い日記を持ち出し、真也と奈々子の間には親子関係がなく、藁の上からの養子――特別養子縁組の手続きを踏まずに、他人の子を自分たちの娘として出生届を提出し育てること――だから相続人ではないと主張したのだ。奈々子が相続人資格を失えば、真司が兄弟姉妹の代襲相続人の立場になり、唯一の相続人となる。
 両者が激しく対立する後継者問題かと思いきや、真司には後継者になりたいという野心がなく、弁護士富徳彰大に何やら弱みを握られている様子。
 純一が、富徳彰大の陰謀を嗅ぎつけ、調べを進めると富徳彰大率いる武装集団に襲われ、奈々子や真司にも危険が迫る。富徳彰大は、純一に勝るとも劣らぬ、中国拳法――詠春拳の遣い手だった。
 はたして、純一は顧問先の会社を守り切り、無事に会社承継と相続手続きを終えることができるのか。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
大滝 七夕
法学部在学中に行政書士、宅建等の資格を取得し、卒業後は、行政書士事務所、法律事務所等に勤務する傍ら、法律雑誌の記事や小説を執筆し、作家デビュー。法律知識と実務経験をもとにしたリーガルサスペンスを中心に、ファンタジーや武侠小説などを執筆している。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

「大滝七夕って何者?」と興味を持ってくださった方は、先ず、こちらのシリーズをご覧ください。



バイト補助者からの成り上がり 実録行政書士開業十年

 平成十五年の行政書士試験合格後、大学卒業と共に行政書士補助者となるも二か月で失業。
 人生で最もどん底の時期を生き抜き、人脈、資金、営業経験ゼロの状態から弁護士と行政書士の合同事務所を設立し、現在、十周年を過ぎた私の開業初期の実体験を記した手記。

 私の趣味と特技は小説の執筆です。学生時代は、非モテの引き籠り体質で友達が全くいませんでした。
 はっきり言って士業には全く向いていない人間です。
 おまけに、開業した時は失業状態で、資金はゼロ。行政書士会に払う登録手数料や入会金を支払うお金もありませんでした。
 何の計画もなく、見切り発車したにもかかわらず、行政書士として十年以上生き抜き、一千万以上の売上を上げている理由は、私だけの独自の営業手法『チラシ小説』にあります。
 その秘密をほんのちょっと公開しています。
 行政書士の方だけでなく、弁護士、司法書士、税理士、社会保険労務士等の他士業でも使える方法です。興味がある方は参考にしてください。

※この小説は行政書士等士業の開業テクニックを披露する事に主眼をおいたものではありません。私のプロフィールを少し詳細に紹介している私小説に過ぎないことをご承知おきください。


現在大滝七夕名義で公開している小説一覧(今後も続々増えます!お楽しみに♪)

楽々合格国家資格試験シリーズ
ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係1
ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係2
ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係3

行政書士の事件簿シリーズ
年収一千万の行政書士補助者
地下アイドル殺害事件 一億稼ぐ行政書士の事件簿1
JKリフレ殺人事件 特別中編 一億稼ぐ行政書士の事件簿2
民泊ビジネスの闇 一億稼ぐ行政書士の事件簿3

弁護士の事件簿シリーズ
遺産はアンティークコインにぶち込め? 即独新米弁護士の事件簿1
障害年金の不正受給 即独新米弁護士の事件簿2
第二のパナマ文書 十億稼ぐヤメ検闇弁護士の事件簿1
藁の上からの養子 即独新米弁護士の事件簿3
女子大生レイプ事件 即独新米弁護士の事件簿4

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ドロップシッピングの甘い罠 女子大消費生活センターの事件簿1
コンビニに二十万円をだまし取られた件について 女子大消費生活センターの事件簿2

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食える行政書士になりたければネットも営業もやめよう 実録行政書士開業十年2
食える行政書士だけが知っている孫子の兵法の読み方1 実録行政書士開業十年3
食える行政書士だけが知っている孫子の兵法の読み方2 実録行政書士開業十年4
食える行政書士だけが知っている孫子の兵法の読み方3 実録行政書士開業十年5

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天下三剣
必中飛刀の鷹幸
僕はさすらいの十手持ち
よろず暗殺仕ります!暗殺屋(アサシンヤ)疾風忍

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偽宦官になって紫禁城でハーレム生活
武侠小説 襄陽城の蘭陵王
武侠小説 紅面剣侠
武侠小説 刀伊の入寇
武侠小説 東京開封府天狗伝説
武侠小説 チンギス・ハーンの秘伝書
武侠小説 劈風魔神剣伝説

リーガルファンタジー小説
遺言執行士のお仕事
エンジェルハート法律事務所
被告人は勇者様 弁護士ビアンカ・グリシャムの事件簿

その他
文才のない彼女を200万部のミリオンセラー作家にする方法
posted by 大滝七夕 at 21:46| 今日の小説
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