2019年10月07日

行政法1−78 行政不服審査法 行政書士試験過去問 2011年問15

次の判例文の空欄を埋めよ。

行政不服審査法18条1項本文の規定する「処分があったことを知った日」というのは,処分がその名あて人に個別に通知される場合には,その者が処分のあったことを『 ア       』のことをいい,『 イ        』というだけでは足りない(最高裁昭和26年(オ)第392号同27年11月20日第一小法廷判決・民集6巻10号1038頁参照)。
しかし,都市計画法における都市計画事業の認可のように,処分が個別の通知ではなく告示をもって多数の関係権利者等に画一的に告知される場合には,そのような告知方法が採られている趣旨にかんがみて,上記の「処分があったことを知った日」というのは,『 ウ      』をいうと解するのが相当である(原判決掲記の最高裁昭和60年(行ツ)第207号同61年6月19日第一小法廷判決・裁判集民事148号239頁は,建築基準法46条に基づく壁面線の指定及びその公告につき,同旨をいうものである。)。(最判平成14年10月24日 民集 第56巻8号1903頁)


建太郎「むむっ……。面倒な穴埋め問題だな」
胡桃「基本的な判例の問題だわ。判例を知っていれば解けるはずよ」



胡桃「まず、最初に確認したいのはこの問題は旧法の問題だということね」
建太郎「あっ。そうなんだ?」
胡桃「判例の原文では、行政不服審査法14条1項の条文解釈が問題になっていたんだけど、現行法では、行政不服審査法18条1項の問題に変わったのよ。何の問題かわかるかしら?」
建太郎「ええっと……。次の条文だな」

行政不服審査法
(審査請求期間)抜粋
第十八条 処分についての審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して三月(当該処分について再調査の請求をしたときは、当該再調査の請求についての決定があったことを知った日の翌日から起算して一月)を経過したときは、することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

建太郎「審査請求期間の問題だな」
胡桃「そうね。そして、この条文の処分があったことを知った日というのはどの時点のことを指すのかという問題なのよ」
建太郎「そりゃ、もちろん、実際に知った日という意味じゃないか」
胡桃「そうね。原則としてそう考えることになるわね。すると、アには、現実に知った日が入るわ」
建太郎「OK」
胡桃「イはどうかしら」
建太郎「知った可能性があるだけじゃ足りないということかな」
胡桃「そうね。処分があったことを知り得たが当てはまるわ。でも、判例の事例は、都市計画法における都市計画事業の認可が問題になっていたのね」
建太郎「都市計画法における都市計画事業の認可は、処分が個別の通知ではなく告示によるわけだな」
胡桃「意味は分かるわね」
建太郎「要するに、どこかに掲示して知らせるということだよな。一人一人に対して、通知するわけではないと」
胡桃「そうね。その場合は、処分があったことを知った日とは、いつの時点を指すのか」
建太郎「現実に知った日……ではダメなんだな」
胡桃「当然だわ。通知なら、郵便の記録とかで、現実に知った日がいつか、明確になるけど、掲示を見た時点を立証することは難しいわ。そこで、判例はどう考えたか」
建太郎「掲示した日に現実に知ったものとみなすんだな」
胡桃「そうね。するとウには、告示があった日が入ることになるわ」
建太郎「OK」
胡桃「ということで、判例文の全文にざっと目を通しておいてね」

行政不服審査法18条1項本文の規定する「処分があったことを知った日」というのは,処分がその名あて人に個別に通知される場合には,その者が処分のあったことを『現実に知った日』のことをいい,『処分があったことを知り得た』というだけでは足りない(最高裁昭和26年(オ)第392号同27年11月20日第一小法廷判決・民集6巻10号1038頁参照)。
しかし,都市計画法における都市計画事業の認可のように,処分が個別の通知ではなく告示をもって多数の関係権利者等に画一的に告知される場合には,そのような告知方法が採られている趣旨にかんがみて,上記の「処分があったことを知った日」というのは,『告示があった日』をいうと解するのが相当である(原判決掲記の最高裁昭和60年(行ツ)第207号同61年6月19日第一小法廷判決・裁判集民事148号239頁は,建築基準法46条に基づく壁面線の指定及びその公告につき,同旨をいうものである。)。(最判平成14年10月24日 民集 第56巻8号1903頁)

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