2019年09月24日

行政法1−72 行政不服審査法 行政書士試験過去問 2008年問15


次の記述のうち、正しいものはどれか。

1、法において、処分には、人の収容、物の留置その他、その内容が継続的性質を有するものなどの事実行為が含まれるが、これは、取り消し訴訟の対象にならないが、不服申し立ての対象となる行為を特に明文で指示したものである。

2、法における不作為には、申請が法令に定められた形式上の要件に適合しないとの理由で、実質的審査を経ずに拒否処分がなされた場合も含まれる。

3、法は、地方公共団体の機関が条例に基づいてする処分を適用除外としているため、そのような処分については、別途条例で、不服申立制度を設けなければならない。

4、法は、不服申立制度全般について、統一的、整合的に規律することを目的としているので、別に個別の法令で特別な不服申し立て制度を規定することはできない。

5、不服申し立てをすることができない処分については、法が列挙しているほか、他の法律において、特定の処分につき、不服申し立てをすることができない旨を規定することができる。


建太郎「うん……。ちょっと難しくないか」
胡桃「そんなことはないわ。基本を押さえていればわかる問題だわ」


胡桃「まず、1はどうかしら」
建太郎「ええっと……。これは、行政事件訴訟法の処分と行政不服審査法の処分の定義が違うのかという問題だな」
胡桃「そうよ。よく読み取れたわね。答えは?」

行政不服審査法
(目的等)抜粋
第一条 
2 行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為(以下単に「処分」という。)に関する不服申立てについては、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、この法律の定めるところによる。

行政事件訴訟法
(抗告訴訟)抜粋
第三条
2 この法律において「処分の取消しの訴え」とは、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為(次項に規定する裁決、決定その他の行為を除く。以下単に「処分」という。)の取消しを求める訴訟をいう。

建太郎「同じ意味だと考えていいんじゃない?」
胡桃「そうね。設問の場合でいえば、継続的事実行為は、不服申し立てだけでなく、取り消し訴訟の対象にもなるということね」
建太郎「なるほどな」
胡桃「2はどうかしら」
建太郎「不作為の定義だな。次のように解されていると」

行政不服審査法
(不作為についての審査請求)
第三条 法令に基づき行政庁に対して処分についての申請をした者は、当該申請から相当の期間が経過したにもかかわらず、行政庁の不作為(法令に基づく申請に対して何らの処分をもしないことをいう。以下同じ。)がある場合には、次条の定めるところにより、当該不作為についての審査請求をすることができる。

建太郎「法令に基づく申請に対して何らの処分をもしないことをいうとある通りだな」
胡桃「すると、設問はどう考えるべきかしら?」
建太郎「拒否処分をしている以上何らかの処分をしたことになると考えるべきだよな。だから、設問では、不作為についての審査請求はできないと」
胡桃「そうね。3はどうかしら」
建太郎「条例に基づいてする処分を適用除外とする規定はないよな」
胡桃「そうね。次の条文を見ればわかるわね」

行政不服審査法
(審査請求をすべき行政庁)抜粋
第四条 審査請求は、法律(条例に基づく処分については、条例)に特別の定めがある場合を除くほか、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める行政庁に対してするものとする。

建太郎「うん。条例に基づく処分も対象になることが明記されていると」
胡桃「4はどうかしら」
建太郎「第一条2項に他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、この法律の定めるところによる。と明記されているとおりだな。だから、別に個別の法令で特別な不服申し立て制度を規定することもできると」
胡桃「そうね。5はどうかしら」
建太郎「第四条に、法律(条例に基づく処分については、条例)に特別の定めがある場合を除くほかとある通り、特別な定めがあれば、不服申し立てできない場合もあるということだよな。選択肢は正しいと」
胡桃「すると答えは?」
建太郎「正しいのは5だな」





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