2019年08月01日

行政法1−65 行政手続法 行政書士試験過去問 2003年問13 #行政書士試験

次の選択肢のうち、行政手続法と地方自治法のいずれにも定められているものはどれか。

1、申請拒否処分の際の理由の開示

2、許認可に際しての標準処理期間の作成と公表

3、許認可の取り消しに先立つ聴聞の実施

4、許認可の取り消しに際しての書面主義

5、届出に関する到達主義


建太郎「むむっ。これも行政手続法と地方自治法の条文を正確に覚えていないと解けない問題だな」
胡桃「それでも基本的な問題だわ。まず、地方自治法のどの規定が問題になるかわかるかしら?」
建太郎「第二百五十条の二以下の規定だな。つまり、国の行政機関又は都道府県の機関は、普通地方公共団体からの法令に基づく申請又は協議の申出があつた場合にどう処理するべきかという問題だ」
胡桃「それに対して、行政手続法は?」
建太郎「次のように定められているとおり、行政機関と国民との間における行政手続きに関して定めている法律だな」

行政手続法
(目的等)抜粋
第一条 この法律は、処分、行政指導及び届出に関する手続並びに命令等を定める手続に関し、共通する事項を定めることによって、行政運営における公正の確保と透明性(行政上の意思決定について、その内容及び過程が国民にとって明らかであることをいう。第四十六条において同じ。)の向上を図り、もって国民の権利利益の保護に資することを目的とする。

胡桃「そうね。それを踏まえたうえで、答えを確認するわよ」


胡桃「まず、1はどうかしら」
建太郎「どちらにも定められているな」

行政手続法
(理由の提示)
第八条 行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を示さなければならない。ただし、法令に定められた許認可等の要件又は公にされた審査基準が数量的指標その他の客観的指標により明確に定められている場合であって、当該申請がこれらに適合しないことが申請書の記載又は添付書類その他の申請の内容から明らかであるときは、申請者の求めがあったときにこれを示せば足りる。
2 前項本文に規定する処分を書面でするときは、同項の理由は、書面により示さなければならない。

地方自治法
(許認可等の取消し等の方式)
第二百五十条の四 国の行政機関又は都道府県の機関は、普通地方公共団体に対し、申請等に係る許認可等を拒否する処分をするとき又は許認可等の取消し等をするときは、当該許認可等を拒否する処分又は許認可等の取消し等の内容及び理由を記載した書面を交付しなければならない。

胡桃「2はどうかしら」
建太郎「どちらにも定められているな」

行政手続法
(標準処理期間)
第六条 行政庁は、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間(法令により当該行政庁と異なる機関が当該申請の提出先とされている場合は、併せて、当該申請が当該提出先とされている機関の事務所に到達してから当該行政庁の事務所に到達するまでに通常要すべき標準的な期間)を定めるよう努めるとともに、これを定めたときは、これらの当該申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により公にしておかなければならない。

地方自治法
(許認可等の標準処理期間)抜粋
第二百五十条の三 国の行政機関又は都道府県の機関は、申請等が当該国の行政機関又は都道府県の機関の事務所に到達してから当該申請等に係る許認可等をするまでに通常要すべき標準的な期間(法令により当該国の行政機関又は都道府県の機関と異なる機関が当該申請等の提出先とされている場合は、併せて、当該申請等が当該提出先とされている機関の事務所に到達してから当該国の行政機関又は都道府県の機関の事務所に到達するまでに通常要すべき標準的な期間)を定め、かつ、これを公表するよう努めなければならない。

胡桃「3はどうかしら」
建太郎「これは行政手続法だけに定められていると」

行政手続法
(不利益処分をしようとする場合の手続)抜粋
第十三条 行政庁は、不利益処分をしようとする場合には、次の各号の区分に従い、この章の定めるところにより、当該不利益処分の名あて人となるべき者について、当該各号に定める意見陳述のための手続を執らなければならない。
一 次のいずれかに該当するとき 聴聞
イ 許認可等を取り消す不利益処分をしようとするとき。
ロ イに規定するもののほか、名あて人の資格又は地位を直接にはく奪する不利益処分をしようとするとき。
ハ 名あて人が法人である場合におけるその役員の解任を命ずる不利益処分、名あて人の業務に従事する者の解任を命ずる不利益処分又は名あて人の会員である者の除名を命ずる不利益処分をしようとするとき。
ニ イからハまでに掲げる場合以外の場合であって行政庁が相当と認めるとき。
二 前号イからニまでのいずれにも該当しないとき 弁明の機会の付与

胡桃「そうね。じゃあ、4はどうかしら」
建太郎「どちらにも定められているな」
胡桃「ぶー。間違いよ」
建太郎「えっ。地方自治法の第二百五十条の四に、取消し等の内容及び理由を記載した書面を交付しなければならない。と書かれているじゃん」
胡桃「地方自治法には書かれているわ。でも、行政手続法では必ずしも、書面によって理由を示さなければならないとはしていないのよ。条文をよく読んでよね」

行政手続法
(不利益処分の理由の提示)
第十四条 行政庁は、不利益処分をする場合には、その名あて人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければならない。ただし、当該理由を示さないで処分をすべき差し迫った必要がある場合は、この限りでない。
2 行政庁は、前項ただし書の場合においては、当該名あて人の所在が判明しなくなったときその他処分後において理由を示すことが困難な事情があるときを除き、処分後相当の期間内に、同項の理由を示さなければならない。
3 不利益処分を書面でするときは、前二項の理由は、書面により示さなければならない。

建太郎「あっ。不利益処分を書面でするときに限って、理由は、書面により示さなければならない。とされているのか」
胡桃「そうよ。許認可の取り消しを書面でするのでなければ、必ずしも理由を書面で示す必要はないのよ」
建太郎「なるほどな」
胡桃「5はどうかしら」
建太郎「どちらにも定められているな」

行政手続法
(届出)
第三十七条 届出が届出書の記載事項に不備がないこと、届出書に必要な書類が添付されていることその他の法令に定められた届出の形式上の要件に適合している場合は、当該届出が法令により当該届出の提出先とされている機関の事務所に到達したときに、当該届出をすべき手続上の義務が履行されたものとする。

地方自治法
(届出)
第二百五十条の五 普通地方公共団体から国の行政機関又は都道府県の機関への届出が届出書の記載事項に不備がないこと、届出書に必要な書類が添付されていることその他の法令に定められた届出の形式上の要件に適合している場合は、当該届出が法令により当該届出の提出先とされている機関の事務所に到達したときに、当該届出をすべき手続上の義務が履行されたものとする。

胡桃「ということで答えは」
建太郎「どちらにも定められているのは、1、2、5の三つだな」



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