2017年07月01日

宅建士試験過去問 権利関係 抵当権 2−34 平成27年 / ライトノベル小説で学ぶ宅建士(宅地建物取引士、旧:宅地建物取引主任者)試験 過去問版

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債務者Aが所有する甲土地には、債権者Bが一番抵当権(債権額2000万円)、債権者Cが二番抵当権(債権額2400万円)、債権者Dが三番抵当権(債権額4000万円)をそれぞれ有しており、Aにはその他に担保権を有しない債権者E(債権額2000万円)がいる。甲土地の競売に基づく売却代金5400万円を配当する場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1、BがEの利益のため、抵当権を譲渡した場合、Bの受ける配当は0円である。
2、BがDの利益のため、抵当権の順位を譲渡した場合、Bの受ける配当は800万円である。
3、BがEの利益のため、抵当権を放棄した場合、Bの受ける配当は1000万円である。
4、BがDの利益のため、抵当権の順位を放棄した場合、Bの受ける配当は1000万円である。



建太郎「むむっ……。これは数学の問題だよな。要するに、具体的な額を計算しろというわけだ。ええっと、電卓は?」
胡桃「簿記でもあるまいし電卓なんて持ち込めるわけないでしょ。小学生でも暗算できる算数の問題よ!」
建太郎「まじか!電卓使えないのかよ!」
胡桃「当然じゃない。宅建試験で電卓が使えると思っていたの?」
建太郎「だって、法令上の制限で出てくる建築基準法とか、容積率とか建ぺい率の計算問題もあるじゃん。それに税金の問題もあったような気がする」
胡桃「それでも、電卓を使って計算しなければならないほどの問題は出ないわ。算数レベルの出題なのよ」



胡桃「まず、売却代金5400万円を配当する場合、BCDEの取り分はどうなるか分かるかしら?」
建太郎「一番抵当権から順番に配当していくんだろ。つまり、
Bが2000万円
Cが2400万円
Dが1000万円
Eは0円
ということになるな。というか、こんな抵当権は現実にあり得ないよな。とりわけ、Dが回収の見込みもないのに、4000万円の抵当権を設定するなんて、他によほどの担保がない限りありえない」
胡桃「そうね。現実にはあり得なくても、試験問題では、こういう事例が問われるのよ。ちなみに、債権には必ず、利息が伴うわね。設問では利息が書かれていないけど、利息が付いている場合はどうなるか分かるわね?」
建太郎「ええっと……。抵当権で担保されるのは、最後の二年分じゃなかったっけ」

(抵当権の被担保債権の範囲)
第三百七十五条  抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の二年分についてのみ、その抵当権を行使することができる。ただし、それ以前の定期金についても、満期後に特別の登記をしたときは、その登記の時からその抵当権を行使することを妨げない。
2  前項の規定は、抵当権者が債務の不履行によって生じた損害の賠償を請求する権利を有する場合におけるその最後の二年分についても適用する。ただし、利息その他の定期金と通算して二年分を超えることができない。

胡桃「その通りよ。この問題では問われていないけど、確認しておいてよね」
建太郎「OK」
胡桃「次に、設問で問われているように抵当権を譲渡したり放棄することが可能なのはどの条文によるのかしら?」
建太郎「次の条文だね」

(抵当権の処分)
第三百七十六条  抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保とし、又は同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその抵当権若しくはその順位を譲渡し、若しくは放棄することができる。
2  前項の場合において、抵当権者が数人のためにその抵当権の処分をしたときは、その処分の利益を受ける者の権利の順位は、抵当権の登記にした付記の前後による。

胡桃「そうね。第三百七十六条の条文が根拠条文だわ。第三百七十六条には、抵当権の譲渡、放棄。抵当権の順位の譲渡、放棄が示されているのは分かるわね?」
建太郎「OK。具体的にどういう配当になるのかを問うのかこの問題だよな」
胡桃「そうよ。というわけで、1から見ていくわよ」
建太郎「1は、抵当権の譲渡だね。抵当権の譲渡というくらいだから、抵当権者が抵当権を有していない一般債権者に対して、抵当権を譲渡することを意味する。抵当権が譲渡されると、譲渡した人が本来受け取れる配当の範囲で、譲り受けた人が、優先弁済を受けられるんだよな」
胡桃「そうね。1の事例では具体的にどうなるのかしら?」
建太郎「Bが本来受け取れるのは2000万円。この額の範囲で、Eが優先弁済を受けるわけだから、
Eは2000万円。Bは0円ということになるな」
胡桃「次、2の事例はどうかしら?」
建太郎「抵当権の順位を譲渡した場合だよな。順位の譲渡だから、抵当権者同士の間で、順位を譲渡することになる。設問の場合、BとDの順序が入れ替わるんだよな。ただ、配当額は、BとDが本来受け取れる額に限られる」
胡桃「具体的にどうなるかしら?」
建太郎「BとDが本来受け取れる額は、Bが2000万円、Dが1000万円だから、合計3000万円。この額から、まず、Dが優先弁済を受ける。すると……、
Dは、債権額4000万円のうち、3000万円だけ優先弁済を受けて、残債権が1000万円になる。
一方で、Bは全く配当を受けられないことになるんだよな」
胡桃「その通りよ。3はどうかしら?」
建太郎「抵当権を放棄した場合だな。つまり、債権額の割合に応じて、弁済を受けることになるんだよな。
設問の場合、一番抵当権(債権額2000万円)を有しているBが債権者E(債権額2000万円)のために放棄する。債権額の割合は1:1だから、Bが本来受け取れる配当金をEと等しく分けることになる」
胡桃「具体的には?」
建太郎「Bが受け取れる2000万円を半分っこするわけだから、Bが1000万円、Eも1000万円ということになるな」
胡桃「そうね。ちなみに抵当権の放棄は、抵当権者が抵当権を有していない一般債権者に対してするものだということは分かるわね?」
建太郎「OK」
胡桃「最後に4はどうかしら?」
建太郎「抵当権の順位を放棄した場合だな。抵当権者同士の間で、順位を放棄する。放棄した抵当権者と放棄された抵当権者が、本来、受け取れる配当額から、債権額の割合に応じて分配を受けることになるわけだ」
胡桃「そうね。具体的には?」
建太郎「本来は、Bが2000万円、Dが1000万円の配当を受けられる。この債権額の合計3000万円について、債権額の割合に応じて分配するわけだな。すると、
Bが債権額2000万円、Dが債権額4000万円だから、ちょうど、1:2の割合になる。つまり、
Bが1000万円
Dが2000万円
の弁済を受けることになるわけだな」
胡桃「正解よ。計算が必要にしても、算数レベルだったでしょ?」
建太郎「数字を見た時は、うわっ……ってなっちゃったけど、実際にやってみると、簡単だったな」
胡桃「この手の問題はまた出される可能性があるから、計算できるようにしておいてわね」
建太郎「OK」
胡桃「というわけで答えは?」
建太郎「2だね」



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宅建士資格を有するプロ小説家が執筆。ラブコメ風ライトノベル小説を読む感覚で、宅建士試験の勉強ができてしまう画期的なテキストが登場!楽しく学んで楽々合格しよう!

●ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキストとは?

本書は、宅建士(宅地建物取引士)資格試験の基本テキストです。

一般的な資格スクールのテキストとは違い、全文が小説形式で記されています。ライトノベル小説を読む感覚で、宅建士試験の勉強ができてしまうという画期的なテキストです。

入門書ではありません。宅建士試験で問われる項目はすべて網羅しており、一部は、司法書士試験、不動産鑑定士試験レベルの内容も含んでいます。
シリーズを全巻読破すれば、宅建士試験に楽々合格できるレベルの知識が身に付きます。
初めて宅建の勉強をする方はもちろんのこと、一通り勉強した中上級者の方が、試験内容をサラッと再確認するのにも役立ちます。

通勤時間や待機時間に、資格スクールのテキストをめくっても、集中できなくて、内容が頭に入ってこない。という悩みを抱えている方も多いと思います。
でも、ライトノベル小説ならすんなりと読めるのでは?

既にお持ちの資格スクールのテキストや過去問と併用してお読みいただくことで、より一層、内容を理解することができますよ。

●あらすじ

 宅本建太郎は、元アイドルで恋人の司法書士桜咲胡桃が経営する司法書士事務所で補助者として働いていた。
 ひょんなことから、伯父で不動産王と呼ばれた宅本健一の莫大な遺産を受け継ぐことになり、健一が経営していた、不動産会社宅本・オーガナイゼーションの会長兼社長の座に就いてしまう。

 宅建士試験すら合格していないのに、巨大企業の舵取りを担うことになった建太郎は、胡桃や、美人秘書の杏咲琴美ら、美女、美少女たちのアドバイスを得ながら、宅建士や不動産会社の経営について学んでゆくラブコメストーリー?

●主な登場人物

宅本建太郎(主人公)
桜咲司法書士事務所補助者。宅建資格の勉強中。ひょんなことから伯父不動産王 宅本健一の莫大な遺産を相続することになる。

桜咲胡桃(ヒロイン1)
宅建士。司法書士。桜咲司法書士事務所所長。宅本建太郎の上司にして恋人。元アイドルで可愛い顔立ちに、小柄ながらもB90 W60 H86と素晴らしいボディの持ち主。

杏咲琴美(ヒロイン2)
宅建士。『株式会社 宅本・オーガナイゼーション』の社員。大人の女性の魅力にあふれている美人秘書。後に宅本建太郎の専属秘書になる。

不動産王 宅本健一
『株式会社 宅本・オーガナイゼーション』の会長兼社長。父親から受け継いだ不動産業を発展させ、多数の不動産を保有し、その資産の総額は数千億円にも達すると言われている。政界にも進出し、一時は都知事に選ばれるかというところまで行ったが、失言のオンパレードが災いして、都知事の座を逃した。



●編者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
大滝 七夕
法学部在学中に行政書士、宅建等の資格を取得し、卒業後は、行政書士事務所、法律事務所等に勤務する傍ら、法律雑誌の記事や小説を執筆し、作家デビュー。法律知識と実務経験をもとにしたリーガルサスペンスを中心に、ファンタジーや武侠小説などを執筆している。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

「大滝七夕って何者?」と興味を持ってくださった方は、先ず、こちらのシリーズをご覧ください。



バイト補助者からの成り上がり 実録行政書士開業十年

 平成十五年の行政書士試験合格後、大学卒業と共に行政書士補助者となるも二か月で失業。
 人生で最もどん底の時期を生き抜き、人脈、資金、営業経験ゼロの状態から弁護士と行政書士の合同事務所を設立し、現在、十周年を過ぎた私の開業初期の実体験を記した手記。

 私の趣味と特技は小説の執筆です。学生時代は、非モテの引き籠り体質で友達が全くいませんでした。
 はっきり言って士業には全く向いていない人間です。
 おまけに、開業した時は失業状態で、資金はゼロ。行政書士会に払う登録手数料や入会金を支払うお金もありませんでした。
 何の計画もなく、見切り発車したにもかかわらず、行政書士として十年以上生き抜き、一千万以上の売上を上げている理由は、私だけの独自の営業手法『チラシ小説』にあります。
 その秘密をほんのちょっと公開しています。
 行政書士の方だけでなく、弁護士、司法書士、税理士、社会保険労務士等の他士業でも使える方法です。興味がある方は参考にしてください。

※この小説は行政書士等士業の開業テクニックを披露する事に主眼をおいたものではありません。私のプロフィールを少し詳細に紹介している私小説に過ぎないことをご承知おきください。


現在大滝七夕名義で公開している小説一覧(今後も続々増えます!お楽しみに♪)

楽々合格国家資格試験シリーズ
ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係1
ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係2
ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係3
ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 法令上の制限1
ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 法令上の制限2

行政書士の事件簿シリーズ
年収一千万の行政書士補助者
地下アイドル殺害事件 一億稼ぐ行政書士の事件簿1
JKリフレ殺人事件 特別中編 一億稼ぐ行政書士の事件簿2
民泊ビジネスの闇 一億稼ぐ行政書士の事件簿3

弁護士の事件簿シリーズ
遺産はアンティークコインにぶち込め? 即独新米弁護士の事件簿1
障害年金の不正受給 即独新米弁護士の事件簿2
第二のパナマ文書 十億稼ぐヤメ検闇弁護士の事件簿1
藁の上からの養子 即独新米弁護士の事件簿3
女子大生レイプ事件 即独新米弁護士の事件簿4

女子大消費生活センターの事件簿シリーズ
ドロップシッピングの甘い罠 女子大消費生活センターの事件簿1
コンビニに二十万円をだまし取られた件について 女子大消費生活センターの事件簿2

大滝七夕私小説
バイト補助者からの成り上がり 実録行政書士開業十年
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